一級建築士試験の体験談:試験の概要

建築

一級建築士の取得経験談を書こうと思います。私は筆記試験1回、製図試験2回で受かりました◎

取得のメリット

まず最初に一級建築士を取得するメリットについて記載します。私目線では下記のように考えています。

  • ①建築設計者として一定の評価が客観的に得られる。
  • ②実際に設計できる建物の幅が広がる。
  • ③転職等にも有効

①建築設計者として一定の評価が得られる。

これは特に社外的な評価のように思います。お客さんだったり、施工者に対して発言力が少しアップするんじゃないかなぁと思います。稀にですが、名刺に「一級建築士」と書いてあると名刺交換の際にお~と言われたこともあります。しかし、実際スタンスとしては業務を進める上で必要な知識を身に着けたという証でもあるので、堂々と自慢するものでもありません(笑)

また、逆に一級建築士免許を持ってるのにこんなことも知らないの?となることもあります汗

②実際に設計できる建物の幅が広がる。

法的に一級建築士でないと設計できない建物規模があります。例えば、延べ床面積が1,000㎡を超える建物は基本的に一級建築士でないと設計できません。ただ、実際設計事務所に所属しているのであれば、建築士事務所に所属しているほかの一級建築士の名前を借りて設計業務を行うことはできます。但し、その場合設計業務の補助をしている、という形になるので、やはり自身で免許を取得するメリットはあるように思います。

③転職等にも有効

一級建築士を持っていると、もちろんその他資格も有効ですが、設計事務所系で転職する場合は大きな強みとなります。建築士事務所は所属している一級建築士取得者の人数等をコンペに記載することがあり、多くの一級建築士が所属していることが設計事務所にとって新しい案件の取得に有利となるのです。

建築士試験のしくみ

まず、受験資格についてですが、私が受験した頃数年前は修士卒であれば、実務経験2年目で受験可能でしたが、最近は制度が変わって学生の内から受験できるようになりました。恐ろしい世界ですね。個人的には学生時代には学生の本分を謳歌していただいて、働き始めてから取得する形で十分かと思います。昔も今も建築士試験は「働きながら取る」資格だったようです。

建築士試験は①筆記試験+②製図試験の2次試験制度で、受験機会は1年に1回のみです。筆記試験は7月中頃、製図試験は10月初旬となり、それぞれ合格率は筆記試験15%、製図試験40%程度となります。筆記試験は独学または、予備校でやる人が多く、製図試験は試験の構造上独学は難しいかなと思います。私は両方予備校に通いました。予備校に知り合いがいると勉強意欲増進するかもしれません^^

一次試験(筆記試験)について

一次試験の筆記試験はいわゆるテストです。科目は意匠20点、環境20点、法規30点、構造30点、施工25点の5科目合計120点満点でそれぞれに足切り点数があるため、各科目少なくとも6割くらいはとらないといけません。合格点は足切りをクリアした上で90~95点が目安となります。つまり75%くらいの正答率ということになります。

回答方式は基本的に4択で、選択肢の中から誤っている表記を見つけるという方式です。ざっくりですが試験内容は下記のようなイメージです。

  • 意匠:有名建築物に関する知識、身の回りの寸法、いろいろな建物用途の建築計画に関する知識
  • 環境:光、熱、音等に関する知識、建築設備(電気、機械)に関する知識、省エネルギーに関する知識
  • 法規:建築基準法、建築士法、消防法、その他関連法規に関する知識
  • 構造:構造計算、構造材(木、コンクリート、鉄骨)に関する知識、建築基準法における構造計算に関すう知識
  • 施工:建物の施工手順に関する知識、建築材料に関する知識

個人的にハードなのは法規、施工でした。法規は法令集の持ち込みが可能なのですが、4択の1肢ごとに合ってるかどうか法令集から探しだすのが大変です汗。法規以外はある程度時間はあるのですが、法規は時間ギリギリです。1つの選択肢でも法令集から該当箇所を探すだけでなく、該当箇所を見つけると「令~による」等書いてあってその条文に飛んで、さらにその条文から別の条文に飛んで、、、、みたいに一発で該当箇所が見つかる訳ではないのがきついです。

施工は勉強する項目が多いのが大変です。私が設計事務所勤務であり、かつなかなか工事現場の工事の進め方を理解しているわけではないので、勉強内容に実感がわかないのが難しいと感じた理由の一つと思います。実際本試験のとき聞いたことない単語ばっかりでてきて焦りました(笑)

また、一般に環境の建築設備もやけに専門性の高い内容が出題されるので、デザイン系の方からすると結構難しいようです。機械の仕組みとか聞かれてもピンときませんよね、、、

2次試験(製図試験)について

製図試験は一言でいうとスポーツです!製図を行う後半3時間は超スピードで立作業でやるのが一般的です。

製図試験は筆記試験合格後に受験する形となります。勉強のペースですが、1次試験が終わってから勉強を始めるので十分と思います。あとは体力的にハードなので、なるべく短期間に詰め込んだ方が宜しいように思います。1枚の図面を作図するのに本番は3時間程度で仕上げないといけませんが、初めての時は1枚8時間くらいかかることもあります。体力吸い取られちゃいますね、、、

製図試験は筆記試験とちがって明確に点数が出る試験ではありません。A3の課題文があり、その課題文をベースに意匠的、構造的、設備的、法規的に成立した建物を設計する課題となります。最終的に提出するものとしては、➀設計建物の配慮事項に関する記述と②図面(1/200の平面図、断面図、配慮事項)です。試験時間は6時間あり、時間配分としては大まかに下記の通りです。

  • 問題文解読(0.5h)どこが大事か、問題文の色塗り(チェック項目の洗い出し)
  • エスキス(1.5h) ゾーニング、各室面積、動線、図面作成用下図の作成
  • 記述(1.0h)   建築的、設備的、構造的配慮事項について小問に記述回答
  • 作図(2.5h)   A1サイズの答案用紙に作図です。超スピードで2.5hくらいかかります。
  • 見直し・チェック(0.5h)

製図試験の難点は、課題文の読解が正しくできているか、要求が確実に満たされているか、に加えて、建築物として一般的に求められる性能を満足していることが必要なことと思います。要は課題文を満たしていても建築物として使いづらい建物はNGなのです。例えば、部屋の形がいびつであったり、廊下がくにゃぐにゃだったり、エントランスが広々していなかったり等無理のある設計は認められない形です。

上記の設計はある程度慣れになるので、意識しながらエスキスすることで徐々にまとまってくるものと思います。ちなみに、課題文に記載のある内容はほぼ100%達成されていないと合格となりません、、、厳しい汗

まとめ

試験内容は少しハードですが、一度取得するとずっと活用できる資格です。今後も筆記や製図の詳細について書いていけたらなと思います。

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